溶接ケーブルを特別にしているもの
溶接ケーブルは現場での過酷な使用に向けて作られます。毎日巻いたりほどいたり、鋼材の上を引きずられ、台車に乗り上げられ、トーチの付け根で曲げられます。それを支える構造上の選択が3つあります。導体はASTM B172の超可撓ロープより銅で、多くの細い素線をまず束にし、さらに同心のロープ状により合わせた、データシートでいうクラスK構造です。導体と絶縁の間にセパレータテープが入り、ゴムが銅に接着しないため、使用期間の終わりまで可撓性が保たれます。そして絶縁はPVCではなくEPRゴムを、厚く継ぎ目なく被せます。公開データシートはこの製品を600 V・105 C定格、約-50〜+105 Cで使用可能と記述します。
可撓性には二つの注意が付きます。第一に、データシートは600 Vの定格を溶接機の二次回路(電極とワークのリード)に限定し、この製品が幹線配線向けではないと明記しています。第二に、同じAWGでも素線数と外径はメーカーごとに異なるため、発注上のすべての寸法は発注した構成のデータシートが根拠になります。どちらの注意も形式的なものではありません。明示された範囲の外で使えばデータシートの前提が失われ、素線数だけで提案を退けると、工学的な理由なく適正な構成まで候補から消えてしまいます。
サイズと基準データ
工場は一般に6 AWG〜4/0 AWGの溶接ケーブルをそろえます。細素線のロープよりは、各サイズの直流抵抗を公表値の近くに保ちながら導体をしなやかにします。銅を稠密に詰め込むため、それは重量の欄にも表れます。公開データシートによる基準値です。
| AWG | 絶縁肉厚 (mm) | 外径 (mm) | 重量 (kg/km) | 20 CのDC (ohm/km) |
|---|---|---|---|---|
| 6 | 1.52 | 8.00 | 170 | 1.380 |
| 4 | 1.52 | 9.09 | 250 | 0.865 |
| 2 | 1.52 | 10.72 | 371 | 0.549 |
| 1 | 2.03 | 12.50 | 445 | 0.436 |
| 1/0 | 2.03 | 13.89 | 576 | 0.345 |
| 2/0 | 2.03 | 15.01 | 699 | 0.276 |
| 3/0 | 2.03 | 16.69 | 875 | 0.219 |
| 4/0 | 2.03 | 17.91 | 1,074 | 0.173 |
表はサイズを選ぶためではなく提案を比較するために使います。同じAWGの2つの見積もりは重量と抵抗が近い値に着地するはずで、明らかに軽い提案は導体の金属量が少ないことを示すのが普通です。サイズの選定は後述の選定チャートから行います。サイズ体系の間の換算はAWGとmm2の換算の記事をご覧ください。
溶接機の選定チャートによるサイズ設計
ケーブルメーカーは、溶接機の定格出力とリードの長さをケーブルサイズに対応させる選定チャートを公表しています。背後にある物理は電圧降下です。電流が長い銅のリードを進む間に電圧を失い、リードで失われた電圧はアークでは使えず、溶接の品質を下げます。同じ計算は固定設備でも働き、電圧降下計算ツールがその影響を対話的に示します。チャートは溶接機の出力回路向けの業界の選定チャートであり、一般の導体許容電流表ではありません。読み方は次のとおりです。
| 溶接機の定格出力 | 100 ft | 150 ft | 200 ft | 250 ft | 300 ft | 400 ft |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 100 A | 4 | 4 | 2 | 2 | 1 | 1/0 |
| 150 A | 4 | 2 | 1 | 1/0 | 2/0 | 3/0 |
| 200 A | 2 | 1 | 1/0 | 2/0 | 3/0 | 4/0 |
| 300 A | 1/0 | 2/0 | 3/0 | 4/0 | - | - |
| 400 A | 2/0 | 3/0 | - | - | - | - |
| 600 A | 4/0 | - | - | - | - | - |
行と列で読みます。200 Aの溶接機に200 ftのリードなら1/0が必要で、同じ溶接機でも400 ftなら4/0です。長さは電極リードの片道基準です。使用率、ワークリードの長さ、特殊な周囲条件の扱いは、溶接機の取扱説明書とプロジェクトエンジニアが扱う細部です。溶接機の一次側(幹線側)の配線はまったく別の話題で、NEC Article 630が溶接設備を扱い、適用規則はプロジェクトエンジニアまたは所轄当局が確定します。
印字、色、書類
ジャケットの標準色は黒、赤、緑で、サイズ、600 Vと105 Cの定格、工場の識別、フィートまたはメートルの連続目盛が印字されます。輸入者にとっては色よりも書類が重要です。正確な構成のデータシートと、出荷ごとの導体直流抵抗の記録を求めてください。銅の量を上の表の重量欄と突き合わせて検証できます。構成によっては鉱山用途の認可(たとえばMSHA登録)を持つものがあり、工場がその構成について保有し、注文ごとに制度の記録で確認します。外径にも実務上の下限があります。端子のバレル、ホルダーのジョー、盤用グランドは実際の全体外径に合わせてサイズが決まるため、データシートから記録し、付属品を取り付ける前にサンプルで確認してください。価格の構造は変わりません。ケーブルは銅に従い、金属価値に加工費を足して見積もられ、見積もりの有効期間は短めです。ケーブル価格ガイドで説明しています。
梱包と輸送
溶接ケーブルはリールとコイルで出荷され、100 ftと250 ftが一般的な形式で、短いカット品は販売店経由で提供されます。重量が輸送の物語です。1/0は約576 kg/kmなので、100 ftのリールに包装前で約175 kgのケーブルが乗り、4/0のリールのパレットは到着時に荷下ろし計画が要る重量級の貨物です。1リールの長さ、段ボールやパレットの構成、総重量を注文自体で合意してください。フォワーダーも現場も、何が来るかを知ったうえで受けられます。同じ論理が物流と出荷のページにまとめてあります。コイルはカウンター販売と迅速な発送に向き、リールは保管中のケーブルを守り、現場で直接繰り出せます。ラベルにはサイズ、長さ、ロットを記載し、倉庫担当者が巻き戻さずに正しいリールを選べるようにします。
発注前に確認すること
- サイズ:上の選定チャートで、溶接機の出力とリード長から決め、両方の数値を注文に記載します。
- 構造:AWGサイズ、ジャケットの色、データシートの基準外径と重量。
- 印字:サイズ、電圧、温度定格、フィートまたはメートルの目盛、工場が保有する認可マーク。
- 梱包:1リールの長さ、段ボールあたりのリール数またはコイル数、総重量と正味重量。
- 記録:出荷ごとの直流抵抗、印字目盛に対する長さの確認。
ケーブル注文の標準的な最小数量と納期はMOQと納期のページ、日常の確認項目は試験と検品のページにあります。デスクは生産前に完全な構成を書面で確定します。溶接機の出力、リード長、梱包のご希望を見積もりフォームからお送りください。
